【入初式】有馬温泉 年始めのお祭り2018
有馬温泉 月光園の西城でございます。お正月、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私はというと、有馬温泉の新年恒例行事「入初式」に行ってまいりました!
有馬温泉を発見された大己貴命(おおなむちのみこと)、小彦名命(すくなひこなのみこと)と、再興された恩人である行基菩薩・仁西上人に、報恩と温泉の繁栄を祈念して行う儀式です。また、有馬芸妓が扮する湯女の練行列や湯もみ等を行う、新春を寿ぐ行事でもあります。なんと江戸時代から続く行事であります。
「入初式」の行列は、有馬温泉の周辺旅館の従業員も参加します。
(月光園からも数名参加しておりました!)
まずはじめに、温泉寺で「としのはじめ」を参列者全員で歌い、出発いたします。
行基上人像・仁西上人像を乗せた神輿。この御像が無ければ「入初式」は始まりません。
有馬芸妓の皆様。式中での配役によってお着物が違っているのも見どころですね。
帯を背中部分ではなく前で結ぶスタイルです。興味深いですね。
途中で「金の湯」で、朝一番で汲んだ初湯をいただきます。
これも「入初式」には欠かせないものでございます。
とてもなが~~い行列をつくって、有馬小学校の文化講堂へ向かいます。
講堂に到着後は、礼拝を行います。
神式・仏式両方の儀式が厳かに行われ、有馬の人達の信仰の深さと寛容さを感じました。
儀式では神様・仏様に感謝と今年1年の繁栄をお祈り致します。
その次は「湯もみ」です。
先ほど「金の湯」で頂いた初湯をここで使用します。
行基上人・仁西上人の御像に沐浴していただくために、初湯を適温まで冷まします。
湯女(=ゆな/昔の銭湯で髪すき等のサービスを行う女性)に扮した芸妓さんが、
太鼓と歌の調子にあわせて「湯もみ」をします。
「湯もみ」で適温になった初湯で、御像に沐浴をしていただきます。
「湯もみ」が終わったあとは、「祓い行事」でございます。
祝い歌「入初式の歌」の奉納があります。
次に先ほどとは違う湯女衆が、踊りを披露した後、新米を若松の枝で掃き寄せる行事を執り行います。
新米は”有馬にお越しになるお客様”・松は”有馬でお客様を待つ(松)人”を表しているそう。
興味深いですね。
こちらの祓った新米は、「六根清浄」された縁起物として、
和紙に包んでお持ち帰りいただけます♪
閉式後、再び練行列は「温泉寺」へと戻ります。
その道中の太閤通では、これまた目玉イベントである「戻せ、返せ」の行事を行います!
湯女たちが「戻せ、戻せ」と神輿の帰りを惜しむ様を表したと言われる「戻せ、返せ」の行事。
地元の方と上人様との繋がりを感じます。
「もどせ~~」の掛け声で、神輿があっちに走り・・・こっちに走り・・・大変そう!
観光客も掛け声を掛けます!
これにて「入初式」も終了でございます。
この「入初式」は、平成18年3月に「神戸市地域無形民俗文化財」として
認定されている、貴重な1年に一度だけの伝統行事でございます。
今年は見逃した!という方も、2019年はぜひ直接ご覧になってみてはいかがでしょうか♪
平成30年1月2日(火)
月光園 西城
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