10月18日の誕生花
10月18日の誕生花は「ムラサキシキブ」だそうです。
『源氏物語』という、今で言う長編小説を書き上げた女流作家であり、
中古三十六歌仙の一人。百人一首にも彼女の歌は登場しますね。
その「紫式部」の名をもつ植物です。
秋になると綺麗な紫色をした実をつけるこの植物。
クマツヅラ科の落葉低木で、日本原産だそうです。
背丈は3メートルほど。
一般的によく見られるのは「コムラサキ」の方なのだそうです。
こちらは枝が枝垂れており、実もブドウのように固まって実るそう。
背丈はムラサキシキブより低く、1メートルから1.5メートル。
このコムラサキは庭木や切花で人気のあり、
こちらがムラサキシキブと呼ばれることもあるそうです。
このほかにも白い実をつける「白式部」という種類もあるとのこと。
さて、そんなムラサキシキブの花言葉ですが、
『愛され上手』
だそうです。
越後守藤原為時の娘として生まれ、山城守藤原宣孝と結婚し娘をもうけたそうですが、
その後、宣孝と死別したそうです。
中宮の彰子に仕えたのはその後のことだといいます。
同時期に同じく有名で、ライバルだったと言われることもある清少納言とは
実は面識がなかった、というのは近年では有名な話でしょうか。
そんな紫式部がその人生で愛され上手であったのかは不明ですが、
彼女の54帖にわたる大作、『源氏物語』。
その主人公『光る君』は確かに、愛されることに長けていたようですね。
月光園の游月山荘には、源氏物語の中のそれぞれの帖の名を持ったお部屋が今も残っています。
やはり日本人だからでしょうか。
その名の響きは耳障りがやわらかく、私は日本ならではのはんなりとした静かさを感じます。
紫式部が残した物語という『実』。
歴史に鮮やかな名を刻んだ彼女だからこそ、
この紫の実をつける植物に彼女の名がつけられたのかもしれません。
平成19年10月18日(木)
有馬温泉月光園 岡本
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