【有馬温泉月光園便り】金泉の不思議なお話
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有馬温泉独特の赤湯として有名な金泉ですが、この金泉の泉源は非常に高温なものが多く、高い所だと94℃を超えるところもあります。
しかし有馬温泉近辺には火山はありません。それなのに熱過ぎると言っていいような温泉が湧き出ています。このことはプレートのエネルギーである、マグマの熱であるなどの諸説があります。さらに不思議なのは、有馬周辺の温泉から湧き出ている同質の含鉄泉は高温ではないということです。有馬町の限られたごくごく狭い地域だけ高温の金泉が湧き出しているのです。 また有馬温泉の金泉は最初はここまで高温ではなかったようです。そのままの入浴が不可能なほどの高温の温泉となったのは太閤秀吉の時代だそうです。秀吉の時代に大地震があり、その後、高温の温泉が湧き出るようになったそうです。その後、長野県の浅間山が1783年に噴火活動をした際に湯の温度は普通の水程度まで下がったのですが火山活動停止後、高温に戻ったということです。さらに明治32年に六甲山が数日間に渡って鳴動する現象があり、このときも湯の温度が上昇して湧き出す量も増えたらしいです。 この原因ははっきりとは分かっていないそうです。 写真は月光園鴻朧館大浴場の露天風呂(上)と当館自慢の川沿いのかけながしの露天風呂(下)です。 平成19年6月30日 有馬温泉月光園 門口 |
【有馬温泉月光園便り】有馬温泉泉源巡り〜極楽泉源〜
梅雨に入り、雨の多い時期となりました。ホタルもピークを過ぎて、有馬川でも見れる数は数匹となってしまいました。
さて本日は有馬温泉の数ある泉源の中から極楽泉源のご紹介です。
月光園から金の湯へ向う途中に、角の坊さんがございます。この角の坊さんを右に曲がり、階段を上りますと、極楽寺がございます。この極楽寺と銀の湯の間に極楽泉源がございます。この泉源は約94度の金泉を各旅館へと送り続けております。
かつては太閤秀吉の湯殿(現在の太閤の湯殿館とされています。)へ金泉を送っていたとされ、月光園からも約10分のところに位置しております。
最近改修工事が行われ、井戸が追加されたようです。最新の設備を施されたため、煙突が無くなってしまい、温泉地ならではの湯煙が出ない状態となってしまったことが、個人的には残念なのですが、この泉源から金泉を得ている旅館様も多いので、泉源巡りをするのであれば、絶対にはずせない泉源の一つだと思われます。
平成19年6月29日 有馬温泉月光園 門口
【有馬温泉月光園便り】願いの庭
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月光園より角の坊さんを右に折れ、階段を上ったところが願い坂となります。その願い坂には有馬の工房がございます。その有馬の工房の横あたりに”願いの庭”がございます。行基僧と三羽ガラスの像がありますのですぐに分かるかと思われます。
この三羽がらすは、有馬温泉の守り神として祀られております。有馬の歴史は非常に古く、神代まで遡ります。 神代の昔に大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)が有馬を訪れた際に、水浴びをしていたカラスが数日で傷を治したのを見て、その水たまりを調べると高濃度の温泉だったというのが有馬の歴史の最初だそうです。そしてこの温泉の在り処を教えてくれたカラスだけが有馬に住むことが許されたそうです。 行基僧は有馬温泉の発展に貢献した人物の1人として祀られております。行基の活動により有馬温泉は広く余に知れ渡ったようです。 平成19年6月28日 有馬温泉月光園 門口 |
【有馬温泉月光園便り】ゲンジボタル激滅の危機!?
24日の仕事が終わってから、いつものようにヤフーでニュースをチェックしていたら、ゲンジボタルが激滅の危機にあるという記事を見つけました。(私はテレビよりネットでニュースをチェックすることが多いです。)
ヤフーの記事によると、ゲンジボタルの幼虫が本来餌にしているのはカワニナなんですが、それに良く似た外来種の巻貝『コモチカワツボ』が急激に生息域を拡大しているそうです。カワニナと間違えてホタルがこのコモチカワツボを食べてしまった場合、成虫まで育つ可能性はカワニナを餌にした場合の6分の1だそうです。また成虫になったとしても発光力は半分だということです。
有馬温泉でもシーズンになると、有馬川にてこのゲンジボタルを見る事ができます。今年も沢山のホタルが飛び交い、幻想的な世界を楽しませてくれました。このホタル達は大丈夫なのかなと心配になってしまいました。いつまでも子供たちがホタルを楽しめる川であって欲しいと思います。
ゲンジボタルの激滅に専門家も警告を出しているようですが、早く対策を打ち出してほしいものです。
平成19年6月26日 有馬温泉月光園 門口
【有馬温泉月光園便り】太閤の湯殿館のご案内
今日の月光園便りは最も太閤秀吉と関係が深い「太閤の湯殿館」のご紹介です。
神戸市に壊滅的な被害をもたらした阪神・淡路大震災はまだ記憶に新しいと思います。有馬温泉も例外ではなく、様々な施設様や寺社が被害を被りました。その被害にあった極楽寺において、秀吉が造らせたといわれる「湯山御殿」(ゆのやまごてん)の一部と見られる遺構が発見され、様々な出土品も発見されました。
これらの遺跡と出土品を保存・公開しながら、秀吉とゆかりの深い有馬温泉の歴史と文化をご紹介しておりますのが、太閤の湯殿館です。
太閤の湯殿館へは、有馬温泉駅前から「ねね橋」に向って川沿いに歩き、太閤通りへ入ります。太閤通りを左折し、湯本坂の金の湯を右折し、左手の寺町へと進む階段を上り、そのまま進むと極楽寺がございます。その極楽寺の一部が太閤の湯殿館となります。
館内には当時主流だった「蒸し風呂」と「岩風呂」の遺構をそのまま取り込んで展示しております他、秀吉の御殿での生活をしのばせる焼き物や復元された龍の飾り瓦などの出土品が展示されているだけでなく、秀吉と有馬温泉の深い関わりを示した資料なども展示されています。
内装には、レプリカですが、安土桃山時代の「ふすま絵」「飾り欄間(らんま)」を取り入れ、太閤秀吉の”夢の跡”を再現しております。
太閤秀吉が愛した有馬温泉にお越しの際は是非お寄りくださいませ。
平成19年6月24日 有馬温泉月光園 門口
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