【有馬温泉月光園便り】ねね橋と秀吉の像
六甲川と滝川が合流し、有馬川になるところ(有馬温泉の入り口)に架かる朱色の橋が「ねね橋」。そのほとりの「ねね像」と湯けむり広場の「太閤秀吉の像」は向かい合い、まるで話しているかのような雰囲気です。 有馬に別邸まで建てたねねは、秀吉と金泉につかり、しばしの戦乱を忘れる時を過ごしたのかもしれませんね。
ねね像は、有馬川を挟んで太閤秀吉の像と見つめ合っているように建っています。ねねはご存知の通り太閤秀吉の正妻。有馬温泉を気に入っていた秀吉は、妻のねねや千利休などを連れてたびたび有馬を訪れていました。
ねねは、14歳の時秀吉と結婚。 秀吉が信長に仕え初めて7年目、まだまだ低い身分でした。ねねは浅野家の養女でしたが母方の姓が木下ということで入り婿の形をとり、この後、秀吉は木下藤吉郎と名乗ることになりました。
ねねには最後まで子供ができませんでした。林渓寺で授かる“はらみの梅”を食べて温泉につかると必ず懐妊すると言われていたが、ねねは梅干が大嫌いで食べなかったからだという伝説が残っています。
秀吉は、1598年にこの世を去るまでに9回(15回)も湯治に訪れました。秀吉が同じ温泉に何度も遠路はるばるやってくるというのはまさに前代未聞の事ですが、子供の恩恵にあやかりたいと願っていたのかもしれません。その影響からか有馬温泉は、今でも子宝の湯として有名です。
平成19年4月14日 有馬温泉月光園 門口
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