鴻朧館
游月山荘

有馬温泉 月光園便り

有馬温泉 月光園よりお得な情報をお伝えします。

月光園の名前の由来

有馬温泉の歴史を語る時に、必ず出てくるのが開創の行基・中興の仁西・再建の秀吉という“有馬の三恩人”のお話。

その中の仁西上人は1191年に、平家の落ち武者12人を連れ有馬温泉にやってきます。
そして“薬師如来”を守護する12神をかたちどり、12の坊舎を設け管理させました。

その後、太閤秀吉の時代には、12だった坊舎を20に増やしました。

現在も、有馬に「○○坊」という名前の旅館が多いのはこの名残りであります。

実は、月光園の名前の由来もこのことに関係があります。

仁西上人が守護させた“薬師如来”には“日光菩薩”と“月光菩薩”という脇侍(きょうじ)がいます。
確かに全国に残る薬師如来像も単独で祀られることは少なく、両脇侍がお供しているのが一般的。
この日光菩薩と月光菩薩は薬師如来の子供だそうです。
阿弥陀如来にも勢至菩薩・観音菩薩という脇侍がおり、釈迦如来にも文殊菩薩・普賢菩薩がおります。
三人寄れば文殊の知恵という言葉があるように、三尊形式での崇拝が主であります。

もう、お分かりでしょうか!?

月光園は、薬師如来を守護する十二神よりも上位に位置する“月光菩薩”より名前を頂戴いたしております。
これには、当館主の『有馬で一番のお宿を目指す!』という熱い思いが込められているのです。

【豆知識】
・日光菩薩は「太陽の如く衆生に光明を与える」ことを意味します。
・月光菩薩は「月の如く煩悩の炎を滅した清浄の境地」を意味します。

ところで、現在は荒川詔四氏が代表を勤めるブリヂストンですが、こちらは創業者石橋正二郎氏の名字を英語にし、stone bridgeを逆さにしたもの。というのは有名なお話。
その他にも、CANONの社名の由来は創業者の一人である吉田五郎氏が信仰する「観音」に由来する。など、それぞれ名前には意味があるのですね。

入社12年目にして始めて“月光園の名前の由来”と“創業者の思い”を同時に知った私。
皆様は、ご自身の会社の名前の由来や創業者の思いをご存知でしょうか。

この機会に調べてみるのも面白いかもしれませんね。

平成20年2月5日(火)
有馬温泉月光園 幸坂