鴻朧館
游月山荘

有馬温泉 月光園便り

有馬温泉 月光園よりお得な情報をお伝えします。

六甲に咲く幻のあじさい

まだ少し湿度は高いものの、もうすっかり夏の気温になってまいりました。
有馬でも七夕前後から日差しが強くなり、今日などはどこからか蝉らしき鳴き声が聞こえてきました。
いよいよ夏の到来を実感できます。

そんな季節ですが、六甲山上などではまだ様々な色のあじさいを見ることができます。
あじさいは日本では元来青色だそうですが、土壌のphや品種によって青、赤、紫、白など様々な
装飾花を付けます。
月光園では月光橋のたもとに赤いあじさいが咲いています。

館内の所々にも同じ色のあじさいが
飾られておりますので、御覧になられたお客様もいらっしゃるのではないでしょうか。
先日訪れた愛宕山の展望台付近にも、淡い青や白のあじさいが群生していました。

あじさいの品種は多岐に渡り、日本産のものとヨーロッパで改良されたものを合わせると500種近くにも及びます。

そんな中でも特に“幻”とまで呼ばれるあじさいが、六甲高山植物園に咲く“シチダンカ”です。

見た目には一般的なあじさいのイメージとは少し離れた、小さな薄紫色の花が咲きます。
ヤマアジサイの一種ですが、装飾花が4枚からなるヤマアジサイと違い、八重状になっています。
このシチダンカが幻と呼ばれる由縁は、140年以上前にさかのぼります。
あのシーボルトによって発見され、彼の著書で紹介されたものの、その後全く存在が確認されなかったのです。
それが1959年、たまたま六甲山で発見され、栽培されて全国に広まりました。

シチダンカの見頃は一般的なあじさいより少し早めとのこと。
ですが、平地よりも涼しい六甲高山植物園では、まだまだお客様の目を楽しませてくれそうです。

涼しい六甲山をのんびり散策した後は、ぜひ月光園の温泉で疲れを癒してください。
平成20年7月9日(水)
有馬温泉月光園 松井